セドリックとは
セドリックの歴史は、日産が「高級車とは何か」を12回考え直した記録です。
1960年のP30で始まり、P31で高級車の形が固まり、1965年のP130で直6を得ます。1968年のP230で「大人のクルマ」になり、1971年の230型でグロリアと姉妹関係に。ここから両者は同じ道を歩むことになりました。
面白いのは、時代の圧力への反応がそのまま型式に出ていることです。オイルショック直後の1975年に出た330型は、世の中が「大きなクルマ=悪」に傾く中で、曲面と装飾のアメリカン路線をさらに昇華させました。ところが1979年の430型では正反対へ振り切ります。直線的でクリーンな造形。しかもこの世代は、日本初のターボエンジン搭載車と、乗用車として日本初の直列6気筒ディーゼルを積んでいます。見た目は保守的に見えて、中身が一番攻めていた世代でした。
1983年のY30でV6を導入し、L型直6の時代が終わります。そしてバブル。1987年のY31は、日産が本気で磨いた正装でした。Y32の贅沢さ、Y33の堅実さ、そして1999年のY34を最後に、セドリックという名前は消えます。
P30からY34まで、12世代。日本の高級車観がどこで変わったのかが、型式の並びにそのまま残っています。












