メルセデス・ベンツE63Sの歴代モデル一覧
型式と年式でたどるメルセデス・ベンツE63Sの系譜

- 1984年 - 2016年
- 8モデル
メルセデス・ベンツE63Sとは
AMG Eクラスの歴史は、社外の改造屋がメルセデスの中枢へ入り込んでいく記録です。
出発点の1984年W124、通称ハンマーは、ダイムラーの製品ではありません。当時のAMGはあくまで独立した会社で、Eクラスのセダンに5.6LのV8を積み替え、当時のスーパーカーと張り合う速度を出してしまった。真面目な高級車が超えてはいけない線を、外部の人間が勝手に超えたわけです。
その関係が変わったのが1993年のW124系、E36 AMGでした。メルセデスの正規カタログにAMG仕様が載る。改造車ではなく、保証も販売網も本体と同じ商品になったという意味で、決定的な転換点です。
1996年のW210、E50 AMGと、1997年のW210/S210、E55 AMGでその体制が固まります。特にE55は工場のラインで組まれるようになり、「速いメルセデス」は特注ではなく量産グレードになりました。
2003年のW211のE55はスーパーチャージャーで500PSを超え、静けさと暴力を同居させます。2006年には同じW211でE63 AMGが登場し、自然吸気6.2LのM156型へ切り替わりました。この時期のAMGは、加速そのものが商品でした。
2009年のW212は、その自然吸気V8の到達点であると同時に、途中でツインターボへ移行した世代でもあります。排出ガス規制と燃費規制のもとで、大排気量の自然吸気を続ける道が閉じたのです。
そして2016年のW213、E63 S 4MATIC+では四輪駆動を全面採用します。後輪駆動でねじ伏せるという美学を、AMGはついに手放しました。代わりに得たのは、600PS超を路面へ確実に伝える能力です。
ハンマーからW213まで。AMG Eクラスの型式の並びは、一つの改造屋が本体に取り込まれ、やがて本体の性格まで書き換えていく過程の記録です。







