三菱FTOとは
FTOという名前を、三菱は若者に向き合おうとした二つの時代に使いました。
最初が1970年のA61/A62/A63、ギャランクーペFTOです。当時の日本ではクーペが若者向け商品の中心であり、各社が小型の2ドアを競って出していました。三菱のこの一台も、実用車の部品を使いながら、見た目と価格で若い層に届かせようとしたクルマです。
そして1994年のDE2A/DE3A。同じFTOの名を持つこの世代は、前輪駆動の2ドアクーペに1.8Lの直4、そして2.0LのV6を積んでいます。上級のGPX/GPRに搭載された6A12型MIVECは200PSに達し、当時のFF車としては突出した高回転型でした。日本カー・オブ・ザ・イヤーも受賞しています。
それでも記憶に残りにくいのは、この時期の三菱がランサーエボリューションとパジェロという強い商品を抱えていたからでしょう。社内での序列が、そのまま市場での注目度になってしまいました。
A61からDE2Aまで。FTOの歴史は、いい車を作っても、置かれた場所が悪ければ埋もれるという証拠です。


