ストーリア X4とは
ストーリア X4は、競技の規則から逆算して作られた量産車です。
ラリーやダートトライアルには排気量ごとのクラス分けがあり、その境目のすぐ下に収まる車を作れば、有利に戦えます。1998年のM112Sが積んだエンジンは713cc。ターボやスーパーチャージャーの係数を掛けても、1000cc以下のクラスに収まる数字です。過給機を付けて120PSを出しながら、あえてこの排気量を選んだ理由がここにあります。
軽自動車を作り続けてきたダイハツにとって、小排気量を高出力で回す技術は本業の延長でした。その蓄積を、規則の隙間へそのまま持ち込んだわけです。
2006年のM312S、ブーン X4も同じ発想です。排気量は936ccへ広がり、こちらも過給係数を掛けた上でクラスの上限に収まるよう設計されています。133PSという数字は、リッターカーとしては突出していました。
どちらも台数の出る商品ではありません。それでも作られたのは、競技で結果を出すことがブランドの説得力につながると考えられていたからです。
M112SからM312Sまで。この系譜は、規則という制約が設計をどこまで尖らせるかの記録です。


