メガーヌ RSとは
メガーヌRSは、FFという形式の限界を毎回更新してきたクルマです。
前輪で駆動と操舵を同時にこなす以上、パワーを上げるほど不利になる。それが常識でした。ルノー・スポールはその常識に、毎世代ちがう手口で殴りかかっています。
2004年のMF4R2は、いちばん荒っぽい世代でした。2.0Lターボの出力を素のまま前輪へ送り込み、路面の状態がそのままハンドルに返ってくる。乗り手を選ぶかわりに、うまく走らせたときの手応えが濃い一台です。
2010年のDZF4Rで、その荒さが理屈に置き換わります。前輪の接地を保つための専用の足まわり、いわゆるインディペンデント・ステアリング・アクスルを与え、ニュルブルクリンクのFF最速記録を狙いにいきました。狂犬のままでありながら、話が通じるようになった世代です。
2017年のBBM5Pは、その到達点でした。後輪も操舵する4CONTROLを組み合わせ、低速では回り込み、高速では安定する。FFの弱点を、駆動ではなく操舵の側から解決しにいったわけです。そしてこの世代を最後に、ルノー・スポールのメガーヌは幕を閉じました。
MF4R2からBBM5Pまで、3世代。メガーヌRSの歴史は、「FFだから」という言い訳を一度もしなかったメーカーの記録です。



