シビック Type R - FL5 【究極のType R】
車種の概要
「Type R」30年目の新章、FL5 2022年9月、11代目シビックをベースに誕生したFL5型シビック Type Rは、歴代最多320 psを誇ったFK8をさらに磨き上げ、2023年4月にニュル北コース7分44秒88 […]
- hodzilla51
- 5分で系譜を理解

「Type R」30年目の新章、FL5
2022年9月、11代目シビックをベースに誕生したFL5型シビック Type Rは、歴代最多320 psを誇ったFK8をさらに磨き上げ、2023年4月にニュル北コース7分44秒881を記録してFF最速の座を奪還します 。
先代で確立した「ターボ+空力+デュアルアクシス」という武器を徹底的に煮詰めたFK8の正常進化がFL5となります。
開発思想「究極を創り続ける」執念

開発責任者・柿沼秀樹氏は「日常域での素直さと、サーキットでの限界領域が地続きになるクルマ」を掲げました。
二輪がお好きな方はわかるかもしれませんが、ホンダは二輪でも四輪でも「究極」を追う文化を共有しています。
例えばCBR1000RR-RやGOLDWINGなどがわかりやすいです。四輪でもNSX-Rがそれに当てはまります。
FL5でもその哲学が貫かれているワケですね。
K20C1改。出力比160 ps/ℓ、310 ps

排気量1,995 ccの直噴VTEC TURBOは、ターボハウジングを最適化し、吸気流路の損失を低減。結果、最高出力329 ps/6,500 rpm、最大トルク420 Nm/2,600–4,000 rpm(欧州仕様)を達成します(日本仕様は最高出力326 ps)。
2,500 rpmから湧き上がる実用トルクと、6,500 rpmまで淀み無く伸びる回転フィールは、ターボながら歴代NA型に通じる一体感を実現しました。
「骨太×しなやか」新プラットフォームと空力の深化
スポット溶接増しと構造用接着剤の併用による骨格強化で先代比15%のねじり剛性を確保し、デュアルアクシス・ストラットでトルクステアを90%低減して旋回中の舵残りを解消。
さらにトレッドを26 mm拡大した全幅1,890 mmのワイド&ローパッケージと、三分割フロントスプリッター・大型ディフューザー・角度可変リアウイングから成る「ゼロリフト空力」を組み合わせた相乗効果により、
鈴鹿では開発計測2分23秒5をマークして歴代FFレコードをまたも順調に塗り替えました。
R+とIndividual「電子制御は味付けから武器へ」
FL5は「Comfort」「Sport」「+R」の三段モードに加え、ドライバーがステア応答・ダンパー減衰・スロットルマップを自由に組み合わせられるIndividualを新設。
さらにロガーアプリ「Honda LogR 2.0」がG・ブレーキ圧・ステア角をリアルタイム表示し、サーキット走行後にはAIが走りを採点するというびっくりシステムが搭載されます。
ニュル7分44秒881「量産FF最速」の証明
2023年春、量産状態のFL5は20.832 kmフルラップで7:44.881を叩き出し、メガーヌRS Trophy-RやゴルフRを再び後方に置いた 。
トップギア誌は「コーナー出口で一切暴れずに400 Nmを載せ替え、まるで四駆のよう」と評し、先代からの7秒短縮を高く評価した。
「RACING BLACK Package」漆黒の深化
2025年1月、日本限定でRACING BLACK Packageが追加。マットブラック専用塗装、ブラックBBS鍛造19 inch、ブラックレカロを纏い、標準車比-6 kgを実現した。デリバリーは1年待ちと言われ、“黒い赤バッジ”は新たなステータスとなっている 。
「熟成されたType Rターボ」が示す未来
FL5は先代が拓いたターボ+空力路線を「使い切れる速さ」へ昇華し、Type R 30周年の節目を飾る集大成となりました。
荷物も家族も積んでサーキットを制す。そんなType R流の人生提案こそ、初代グランドシビックSiRから連なるDNAの最新形なのです。
回せば吠える、踏めば曲がる、その先に待つのはデータで証明できる「究極の自己ベスト」
FK2から続いてきたライバルたちは最後を迎えています。
しかしType Rはまだ、次の一秒を削る挑戦を止めていません。