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シビックType R – FK2 【革命のType R】

車種の概要

「ターボでType R」革命のFK2 2015年に登場したFK2は、歴代Type Rで初めてターボを積んだ“異端児”だった。 2.0 ℓ VTEC TURBOで310 psを叩き出し、ニュルブルクリンク7分50秒63のF […]

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シビックType R – FK2 【革命のType R】

「ターボでType R」革命のFK2

2015年に登場したFK2は、歴代Type Rで初めてターボを積んだ“異端児”だった。

2.0 ℓ VTEC TURBOで310 psを叩き出し、ニュルブルクリンク7分50秒63のFF最速を樹立。「高回転NA信仰」を打ち破った一方で、「これぞ新世代Type R」と世界を熱狂させました。 

「最速の先へ行け」開発ストーリー

開発総責任者・橋本英城氏は「環境規制を味方に付けて、速さと実用を両立させる」と宣言。

先代FN2よりもパワーとダウンフォースを大幅に引き上げつつ、家族も乗れる実用ハッチを目指した。チーフエンジニア・八志末広氏は「歴代Type Rの中で最もレスポンスに優れる」と自信を語っています。 

「K20C1」歴代最強310 psターボユニット

・排気量:1,996 cc

・最高出力:310 ps/6,500 rpm

・最大トルク:400 Nm/2,500-4,500 rpm

直噴+電動ウエストゲートターボと可変バルブタイミングを組み合わせ、出力比155 ps/ℓを実現。北米オハイオで生産されたエンジンを英国スウィンドン工場で搭載する世界を跨いだ製造工程も話題を呼びました。

「ゼロリフト」とR+ボタン

フロントはマクファーソンながらデュアルアクシス式ストラットを採用し、トルクステアを80%低減。前後ディフューザーと巨大リアウイングで“ゼロリフト”を達成し、高速安定性を確保。

ステアリングの応答・ダンパー減衰・スロットルマップを一括で尖らせる「R+」ボタンは、サーキット走行を前提に開発されました。 

ニュル7分50秒63!FF最速を奪取

開発プロトタイプはニュル北コースを7:50.63で周回し、当時最速だったメガーヌRS(3型)を抜いてFF最速を更新。

「ターボ+空力がType Rを進化させた」とメディアは絶賛し、ホンダはジェネーブショーの壇上でその映像を公開して喝采を浴びた。 

日本750台限定。抽選倍率10倍超

FK2は欧州専売とアナウンスされていましたが、国内ファンの声に応え、2015年秋に750台限定で逆輸入販売しました。

抽選倍率は10倍超、契約金即納が条件という文字通りの争奪戦となり、当選通知で歓喜・落選していたのが記憶に新しいです。 

モータースポーツ&メディアの反応

BTCCではシーズン4勝、TCRインターナショナルでもタイトル争いに食い込み、「ターボでもホンダは曲がる」と証明します。

ロード&トラック誌は「ポルシェ Cayman GT4に10秒差まで迫ったFF」と評し、ホットハッチ界の頂点に据えました。 

FK2が残したDNA

FK2はシビックType Rのターボ時代の幕開けです。

新開発K20C1ターボは、後継FK8や現行FL5へと改良継承され、Type Rの動力源を高効率・高トルクの次元へ押し上げることとなります。

次にデュアルアクシス式ストラット。ハイブーストFFで生じやすいトルクステアを抑えつつ、ステアリング精度を保つこの機構は、FL5に至るまで受け継がれるコーナリング哲学の核となりました。

そしてR+ボタンに代表される可変ドライビングモード。電子制御でスロットル、ダンパー、ステアフィールを一括変化させる味付け文化をType Rに持ち込み、サーキットから日常までクリック一つで最適化する新しい走りの体験を確立したのです。

ターボで進化した「Type R」

FK2は「NA高回転こそType R」という定説を覆し、ダウンフォースとターボトルクで絶対速さを手に入れました。

ニュルの7分50秒、抽選750台の伝説、そしてK20C1が開いた未来。それらすべてが後継FK8・FL5につながる礎となったのです。

ターボで吠えるVTECサウンドとR+ボタンで豹変するハッチバック、それがFK2が後世に残した新時代のシビックの在り方でした。

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